『紀尾井論叢』第9号が発刊されましたので、お知らせいたします。
今号は、上智大学大学院文学研究科史学専攻の大学院生6名の論考から構成されます。
内容も、中国清代「宗族」の地方統治の在り方(柯論文)から羽柴秀吉「中国大返し」の比較史的再検討(ポール論文)、江戸時代初期の大名家御家騒動と「島原天草一揆」の関係(竹山論文)、そして北西ヨーロッパ・地中海世界におけるフリーメイソン関係文書のフィールドワークの報告(大塚調査報告)など、年代・地域・分野を超越した非常に多彩なものです。また、前号と同様に、今号には若手研究セミナー「都市空間と領域の比較史」(協力:都市史学会「都市における文化=空間構造から捉える全体史」WG・上智大学大学院文学研究科史学専攻院生会)第2回における研究発表者2名の、それぞれイタリア・リヴォルノ(中田論文)、スペイン・マラガ(新井研究ノート)といった南欧諸都市を焦点化した論考も収録されております(《都市空間と領域の比較史Ⅱ(Comparative history of Urban Space and Territory Part II)》)。
収録内容は下記の通りです。
さらに、本号には当初、他にも数名の大学院生が論考の投稿を模索するなど、本号刊行は爾後の上智大学Sapientia会の活動、そして『紀尾井論叢』のさらなる充実と発展を期待させる機会となりました。
今後とも、『紀尾井論叢』が上智大学大学院生諸氏の研究発表の場を提供し、かつそこから生まれた研究成果が諸氏の研鑽の糧となり、学界への更なる寄与に繋がることを期して、編集委員一同、引き続き精進してまいります。
(文責:第9号編集長・竹山瞬太)
収録内容は下記の通りです。